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vol.13 「従業員間の金銭貸借の問題」 「要介護の判断基準とその対応」

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2012.6.25                       Since 2011

~ 転ばぬ先の労務管理メルマガ ~

淀川労務協会  “実録”  労務 虎の巻  第13号

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― 淀川労務協会 -  です。

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このメールマガジンでは、私どもがこれまで顧問サービスとしてご提供してきた
人事・労務・社会保険等に関する事例や情報の中から、特に皆様に知って頂き
たい事
例を毎回2ケース厳選しご紹介させて頂いております。

――――目次―――――――――――――――――――――――――――

【ケースNo.26】 [金銭の貸借]  従業員間の金銭貸借の問題

【ケースNo.27】 [介護休業]   要介護の判断基準とその対応   

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【ケースNo.26】

 
当社は人材派遣を行っているのですが、当社が派遣している労働者が派遣先
直属の社員から借金をしているらしく、何度催促しても誤魔化してその返済に応
じないとクレームが入りました。
また、借金の金額にも双方の主張に相違があるようです。
当社の労働者が起こした不始末ですから、派遣元の責任として当社がその借
金を立替えて派遣先の社員に直接弁済した方がよいでしょうか? 
その場合、立替払いした額を派遣労働者の給与から直接控除してもよいでしょ
うか?

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この手の従業員間のお金の貸し借りの問題は、労務に関する専門書を読んで
も、インターネットで検索してもなかなか良い解決策が見あたりません。
ですが、実際の労務の現場では比較的頻繁にご相談頂く内容です。

自社の従業員が起こした不始末に関するご相談ですが、例えば派遣先企業の
器物を派遣元従業員が自身の悪質な不注意で破損したようなケースであれ
ば、派遣元の使用者責任としてその弁済に応じることが必要だと考えます。

一方で、お金の貸し借りの問題は、派遣元の指導不行き届きという面もありま
すが、基本的には借り手だけではなく貸し手にもその責任がある「個人間の私
的な問題」と言えますから、派遣元が当事者間に割って入りその額を立替えて
解決することは得策だとは思えません。

また、立替えた場合の給与からの直接控除についてですが、労働基準法24
条、いわゆる「賃金の全額払いの原則」により、法定控除(所得税や社会保険料
等)以外のものを控除する場合には労使協定の締結が必要ですし、また、その
場合でも、「事理明白なもの(根拠や金額が明確であるもの)」でなければ対象と
なりませんから、今回のような金額に争いのある事案では本人より直接弁済を
受ける以外は困難と言えます。

そこでこのような問題の現実的な解決方法ですが、派遣元の責任者は派遣先
企業の責任者と連携し、借金の当事者双方を呼び出し(会議室等が望ましい)、
両責任者の面前で金額や弁済方法について話し合いをさせるようにしてくださ
い。

次に、人材派遣業の場合にはどうしても労働者の会社への帰属意識に乏しくト
ラブルの過程でその従業員の行方がわからなくなることも少なくありませんの
で、派遣元の担当者は次月以降、給与を現金で面前手渡しで支払うこととし、そ
の際に貸主の派遣先従業員にも同席をお願いするようにしてください。(弁済を
強要することなく、その後のやり取りは当事者間に任せて下さい。面前で現金を
受領している訳ですから、全く弁済しない訳にはいかないと思います。)

少し強引な面も否めませんが、個人間の私的なトラブルで派遣先企業、派遣元
企業双方を巻き込んでいる訳ですからやむを得ない対応だと思います。

最後に、このような問題の予防のため、自社の就業規則の服務規律に以下の
ような禁止条文が記載されているかご確認ください。

■ 従業員間もしくは取引先担当者、派遣労働者等との間で金品の貸借を行わ
ないこと。(煙草代、飲み物代等の極めて少額で常識的範囲であるものは除く)

 
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【ケースNo.27】

当社の従業員が介護休業規程に基づき介護休業を取得したいと申し出てきま
した。
介護休業の取得者が出たのは初めてなので規程を確認してみると、「労働者
は、申し出ることにより、要介護状態にある対象家族1人につき、常時介護を必
要とする状態ごとに1回の介護休業(通算して93日まで)を取得することができ
る」と定義されていました。
この「要介護状態」や、「常時介護を必要とする状態」とはどのような基準でしょ
うか?
また、その状態にあることを人事としてどう確認すればよいでしょうか?

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介護休業法における「要介護状態」とは、負傷、疾病又は身体上若しくは精神
上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態をい
い、「対象家族」とは配偶者、父母、子、配偶者の父母並びに労働者が同居しか
つ扶養している祖父母、兄弟姉妹及び孫をいいます。

また、「常時介護を必要とする状態」に関する判断基準については平成7年婦発
第277号・職発第696号に具体的に細かく定められています。

この「要介護状態」は介護保険制度における介護認定(等級)とは必ずしも一致
しない為、介護認定の証明書類の提出を強制することは出来ません。
「要介護状態」も「常時介護を必要とする状態」も、介護を行う労働者本人の自
己判断という事になります。(ちなみに雇用保険の介護休業給付の申請にも、
現状では要介護状態を証明する書類添付の必要はありません。)

勿論、介護休業の申し出の際に要介護状態・常時介護を必要とすることを申し
立てた理由書等の添付を求めることが出来ない訳ではありませんが、これを提
出しない事によって介護休業を認めないという訳にはいきません。
介護休業の場合、プライバシーの問題もあるので、従業員の提出したくないとい
う気持ちも十分理解できることだと思います。

当然、人事担当者が直接従業員の自宅に行って要介護状態であるかを確認す
る訳にはいきませんし、詰まるところ現行の介護休業法では、労働者の申し出
を事実上そのまま信じて認めるということになります。
例え無給であるにしても企業側にとっては制度の悪用への対策が困難な非常
に厳しい制度であると言えると思います。

 
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☆本件についてのお問い合わせは淀川労務協会コンサルティング業務部門までお願いします。
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