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vol.16 「突然の退職と有休取得の申出」 「試用期間の適切な長さと延長」

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2012.9.25                       Since 2011

~ 転ばぬ先の労務管理メルマガ ~

淀川労務協会  “実録”  労務 虎の巻  第16号

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― 淀川労務協会 -  です。

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このメールマガジンでは、私どもがこれまで顧問サービスとしてご提供してきた
人事・労務・社会保険等に関する事例や情報の中から、特に皆様に知って頂き
たい事例を毎回2ケース厳選しご紹介させて頂いております。

――――目次―――――――――――――――――――――――――――

【ケースNo.32】 [有休休暇] 突然の退職と有休取得の申出

【ケースNo.33】 [試用期間] 試用期間の適切な長さと延長  

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【ケースNo.32】

夫に急な海外赴任の辞令が出たため同行しなければならず1週間後に辞めな
ければならないと当社の女性従業員が申し出てきました。また、有給休暇を消
化したいので明日から出勤出来ないとも主張してきています。
突然の退職となると引き継ぎ期間も無く業務に大きな支障が出るのですが、こう
いった場合も申し出に応じなければならないでしょうか?

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労働者には退職の自由があります。民法627条によれば、「期間の定めの無い
労働契約」においてはいつでも解約の申し出を行うことができ、その場合、原則
2週間が経過すれば雇用契約は終了するとされています。

就業規則等で1~3カ月前の退職の申し入れを義務付けているケースがありま
すが、規範的な効果は期待できても争えば民法のルールが優先されてしまうの
で、本人に早期退職の強い意志や事情がある場合には事実上それに応じなけ
ればならないという事になります。

次に年次有給休暇の取得についてですが、使用者には「事業の正常な運営を
妨げる」場合に、有給休暇の時季変更権(取得日の変更を命ずる権利)を行使
することが出来るとされています。
但し、退職日が定まってしまうと退職日を超えて有給休暇を取得することが出来
ないため、事実上時季変更権が行使できず労働者の申し出に応じなければなり
ません。

以上をもとに今回のケースを考えると、民法の定めに従い14日後に退職日を
変更することを求めることは出来ますが、有給休暇がそれ以上残っている場合
には結局は実就労出来ないことになりますから、法的には本人の申し出に応じ
なければならないという事になります。

但し、法を離れて考えれば、従業員として雇用されていた以上、会社の業務運
営に支障がないように最低限の引き継ぎを行う責任(一般的には就業規則にも
この責任を記載)がある訳ですから、例えば一週間後の退職を認める代わりに
その一週間は引き継ぎのため勤務して貰い、残余の有給休暇については買取
りを行うことを提案(強要はNG)するなど、従業員とお互いの立場に立った話し
合いが必要だと考えます。

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【ケースNo.33】

これまで当社では試用期間を2カ月と定めてきましたが、2カ月ではなかなか判
断が出来ないので試用期間の長さを変更しようと思います。どのくらいが適当で
しょうか?

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試用期間の長さについてこれを制限する法令はなく、原則として使用者と労働
者との合意により自由に設定することが可能です。

一般的には2~6カ月の期間で設定する事が多いですが、判例では1年の試用
期間を肯定したものもあります。(大阪読売新聞社事件 大阪高裁 S45.7.10)

但し、やはり1年の試用期間となると一般的には長いものとなりますから、試用
期間はあくまで2~6カ月としておき、どうしても判断がつかない場合のみ、合理
的事由のもとにその延長を行うという運用が適しているように考えます。(就業
規則等において、試用期間を延長することがあることを定義づけることが必要)

この場合、延長が認められる合理的な事由とは、「すでに社員として不適格と認
められるが、本人の取り組み姿勢の改善によっては登用してもよいと判断され
る場合」や、「即時不適格と断定して自社から排除することは出来ないけれど
も、他方適格性に問題があって、本採用して企業内に抱え込むことがためらわ
れる相当な事由が認められ、判断がつかないとき」などが挙げられます。

この延長制度を積極的に利用するのであれば、試用期間中の人事考課の仕組
みの強化を併せて考えていく必要があるでしょう。

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☆本件についてのお問い合わせは淀川労務協会コンサルティング業務部門ま
でお願いします。
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