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vol.20 「有給休暇の直前請求と事後請求」 「タイムカードと自己申告の残業時間に差が生じた場合の取扱い」

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2013.1.31                       Since 2011

~ 転ばぬ先の労務管理メルマガ ~

淀川労務協会  “実録”  労務 虎の巻  第20号

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ィス

― 淀川労務協会 -  です。

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このメールマガジンでは、私どもがこれまで顧問サービスとしてご提供してきた
人事・労務・社会保険等に関する事例や情報の中から、特に皆様に知って頂き
たい事例を毎回2ケース厳選しご紹介させて頂いております。

――――目次―――――――――――――――――――――――――――

【ケースNo.40】 [有給休暇] 有給休暇の直前請求と事後請求

【ケースNo.41】 [残業時間] タイムカードと自己申告の残業時間に差が生
                  じた場合の取扱い

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【ケースNo.40】

病気で昨日欠勤した社員が今日になって「有給休暇で処理して欲しい」と
願い出てきたり、出勤日の始業直前になって有給休暇を申請してくるケー
スが増えており、職場のルール順守に対する意識の低下を危惧しています。
こういうケースは全て有給休暇を認めなければならないのでしょうか?

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出来る限り労働者の請求通りに年休が取得できるように配慮すべきという前提
があるものの、労働基準法39条5項では、「請求された時季に年休を与えるこ
とが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えること
ができる」と規定しています。
つまり、請求された有給休暇が事業の正常な運営を妨げるか否かを判断する時
間的猶予が使用者に担保されていると読み取れ、事後のなってからの有給休暇
の請求では、すでに会社を休んだという事実が存在する以上使用者側からの時
季変更は物理的に行使できないことから、有給休暇は事前請求のみが認められ
て事後請求は認めなくてよいと考えられています。

次にこの「事前に」の基準ですが、労基法では年次有給休暇は「労働日」を単位
として付与され、この「労働日」は暦日計算(午前0時からの24時間)とされ
ています。つまり有給休暇を付与したと認められるためには、24時間の休息を
与える必要があり、当日朝の申請であれば既に労働日が始まってからの事後申請
ということになりますので、これも認めなくてよいと考えられます。

以上が法的な解釈です。

しかしながら、いつもはきちんと就業規則の規定どおりに事前に申請して来る社
員など、真に止むを得ず事後申請となったことが明らかな場合に限って、使用者の
判断により事後申請を特別に認めるといった現実的で柔軟な対応も労働者との信
頼関係の維持のためには必要になると思われます。

使用者としてはなるべく時季変更権を行使しないように努力し、労働者としても
会社の事情(業務上の事情や、モラル維持)を汲み取って真に特別な事情がない
限り事前申請を行う等、お互いの立場にたった円滑な労使関係の構築を心がける
ようにしてください。

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【ケースNo.41】

当社では、タイムカードを使用して出退勤の管理を行い、これをもとに
実労働時間を自己申告させて残業代を支給しています。
ところが先日、ある社員からそれは違法であり、タイムカードに記録され
ている時間は1分たりともカットせず打刻どおりに賃金を支給すべきだと
要求されました。 本人の主張どおりの対応が必要なのでしょうか?

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労働基準法第24条に「賃金はその全額を支払わなければならない」と規定
されていることから、まず会社は従業員が働いた時間に対して全ての賃金を
支払わなければなりません
逆もまた真なりで、従業員が働いていない時間に関して賃金を支払う必要は
ありません。これを「ノーワーク・ノーペイの原則」と言います。
さらにこの問題のポイントは「タイムカードに打刻された時間(出勤と退勤
の記録の間から休憩の開始~終了の間を差し引いたもの)は必ずしも実労働
時間を意味しない」ということです。
例えば既に仕事は終わっているのにちょっと立ち話をした後に打刻するとか、
もしくは所定労働時間内に頻繁にもしくは長時間タバコ休憩を取得するよう
なケースでは、その時間分を実労働時間と見做さないという取扱いも考えら
れます。逆に自己申告がタイムカードより過剰であることもあるでしょう。

労働時間の把握責任はあくまで使用者にある訳ですから、結局は「いかに正
確に労働時間を把握するか」という問題に帰着します。
したがって、自己申告による時間とタイムカードの打刻時間との差が無視で
きないほどに大きいのであれば、実際の労働時間を調査し、実態に基づき割
増賃金を支払わなければなりません。
また、自己申告とタイムカードの記録とに大きな食い違いが出ないように貴
社における業務管理、労務管理をすることも必要でしょうし、一定の差につ
いては合理的な説明が可能なようにしておくことも必要でしょう。

さらに基本論を言えば、時間外労働は36協定に基づき、使用者が必要時間
を指定し命令をして行わせるべきものであり、例えば「時間外労働を行う場
合には必ず15分単位で行うこと」というルールを作り、これを命ずること
も可能です。

ただ、タイムカードどおりに支払えばいいとか、また、命令もせずに労働者の
自主性に任せ申告どおりに支払えば足りるという問題でもないということです。
以上を参考にご判断下さい。

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☆本件についてのお問い合わせは淀川労務協会コンサルティング業務部門ま
でお願いします。
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