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vol.21 「兼業禁止の有効性の判断」 「専門職採用者の私傷病休職後の復職」

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2013.2.28                       Since 2011

~ 転ばぬ先の労務管理メルマガ ~

淀川労務協会  “実録”  労務 虎の巻  第21号

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― 淀川労務協会 -  です。

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このメールマガジンでは、私どもがこれまで顧問サービスとしてご提供してきた
人事・労務・社会保険等に関する事例や情報の中から、特に皆様に知って頂き
たい事例を毎回2ケース厳選しご紹介させて頂いております。

――――目次―――――――――――――――――――――――――――

【ケースNo.42】 [兼業禁止] 兼業禁止の有効性の判断

【ケースNo.43】 [復職の可否] 専門職採用者の私傷病休職後の復職

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【ケースNo.42】

当社では就業規則に兼業禁止と定めこれを各従業員に周知させていますが、
ある従業員が勤務終了後に毎日コンビニでアルバイトをしていることがわかり
ました。
当社の労働時間と通算すればかなりの長時間労働となり本人に辞めるよう指
示したところ、「私的な時間をどのように使おうが私の自由だ」と言って聞き入れ
ません。懲戒処分は可能でしょうか?

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例え就業規則に兼業禁止の定めがあったとしても、これだけを根拠に兼業禁止
を命ずることは事実上困難です。
一般的に兼業禁止が認められるのは、兼業により「会社の企業秩序を乱し、あ
るいは乱すおそれが大である場合」もしくは「労働者の会社に対する労務提供
が不能、もしくは困難になることを防止する場合」とされており、兼業により会社
が現実的な被害を受ける(乃至、受ける可能性が非常に高い)場合に限られる
と考えるべきでしょう。

ではどの程度で兼業禁止が認められるのかを具体的な判例で示します。

「企業秩序を乱す」という観点から兼業禁止が認められた判例として「小川建設
事件」があります。
この事件では、建設会社の事務員が会社に無断で終業時間後である午後6時
から午前0時まで毎日6時間兼業勤務していました。
これに対し裁判所は「単なる余暇利用のアルバイトの枠を超え、労務の誠実な
提供に支障を来す蓋然性が高いこと等を考慮すると、解雇は企業秩序維持の
ためにやむを得ないもの」とし、例え現実的な被害が出ていなくともそのリスクが
極めて高いため兼業禁止命令を有効と判事しています。

次に「労働者の労務提供が不能、乃至困難となることを防止する」という観点か
ら兼業禁止が認められた判例として「国際タクシー事件」があります。
これは、常態的に長時間労働であったタクシー運転手である労働者が,父親が
経営する新聞販売店の業務に父の懇請により止むを得ず兼業従事していた事
件ですが、「始業時刻より前の約2時間で,月収も6万円と比較的低額であった
期間」については会社に対する労務の提供に格別の支障を来す程度のものと
は認められないとし、一方、「業務がタクシー運転での勤務時間内に行われ,月
収15万円を得ていた期間」については、労務提供に格別の支障を来す程度と
して兼職禁止規定に該当するとしました。

兼業禁止の指示やこれに対する懲戒処分が有効とされるためには、「具体的実
態、本人の疲労の状態や会社の業務への影響等から、企業秩序違反の有無
や労務提供に格別の支障があるか」等が判断の基準となります。

上記の判例等をご参考に懲戒の適否やその程度を慎重にご判断下さい。

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【ケースNo.43】

当社では休職規程では「職務を限定して採用した者が私傷病により休職した場
合には休職期間満了までにその職務が通常通り遂行できる程度の健康状態に
回復すること」を復職の条件としています。この取扱いに問題はないでしょう
か?

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ご相談のとおり、職種・業務内容が労働契約上限定されている場合は、当該業
務(従前の業務)を通常通り遂行できる程度に健康状態が回復していなけれ
ば、基本的に復職は認められないことになります。

但し、専門職採用であっても就業規則上、職種や業務内容の変更が予定されて
いたり、その限定職種以外の職種に転換させているような実態があるのであれ
ば注意が必要です。

休職前に従事していた業務以外に配置および就業可能な業務があり、会社の
経営上もその業務に従事させることにそれほど問題がない場合には、例え専門
職採用であっても従前の業務以外への復職が必要となることもあるでしょう。

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☆本件についてのお問い合わせは淀川労務協会コンサルティング業務部門ま
でお願いします。
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