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vol.22 「予定より勤務日数が増えた場合の有給休暇比例付与」 「慣習的に行ってきた退職慰労金の廃止」

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2013.3.29                       Since 2011

~ 転ばぬ先の労務管理メルマガ ~

淀川労務協会  “実録”  労務 虎の巻  第22号

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ィス

― 淀川労務協会 -  です。

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このメールマガジンでは、私どもがこれまで顧問サービスとしてご提供してきた
人事・労務・社会保険等に関する事例や情報の中から、特に皆様に知って頂き
たい事例を毎回2ケース厳選しご紹介させて頂いております。

――――目次―――――――――――――――――――――――――――

【ケースNo.44】 [比例付与] 予定より勤務日数が増えた場合の有給休暇比例付与

【ケースNo.45】 [労働慣習] 慣習的に行ってきた退職慰労金の廃止

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【ケースNo.44】

6ヶ月前に「1日5時間 週所定労働日数3日」という労働条件であるパートタイ
マーと期間1年更新の有期労働契約を締結しました。
ところが、契約当初は予見出来なかった臨時の業務が生じ、この6ヶ月の間に
休日出勤をお願いすることが頻繁にあり、6ヶ月経過時にその間の労働日数を
カウントすると平均週4日の実労働となりました。
短時間労働者の有給休暇の比例付与の表に従えば、週3日勤務であれば5
日、週4日勤務であれば7日の有給休暇の付与が必要です。
この場合、どちらの日数を適用すれば良いでしょうか?

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労働基準法39条3項では、所定労働日数が通常の労働者より少ない者に付与
する有給休暇の日数について、「通常の労働者の1週間の所定労働日数として
厚生労働省令で定める日数(中略)と当該労働者の1週間の所定労働日数また
は1週間当たりの平均所定労働日数との比率を考慮して厚生労働省令で定め
る日数とする」と取り決めており、これを一般的に有給休暇の比例付与と言いま
す。

この所定労働日数とは、あくまで基準日(最初の基準日は雇入れ後6ヶ月)時点
において、どのような契約で決められているかが基準とされており、休日出勤に
より実労働日数が当初の予定より大幅に増加したとしても、基本的には有給休
暇の付与日数には影響しません。
ですので、ご相談のケースであれば5日付与ということになります。

つまり、使用者側の立場に立てば、パートタイマーと契約を締結する場合には
契約時点において想定されるミニマムの日数で所定労働日数を設定し、後は就
業規則等に基づく休日出勤命令で対応すれば当該パートタイマーに付与する
有給休暇の日数を最小限に抑えられるというメリットがあります。

とはいえ、有給の付与日数を少なく抑える事を目的として、契約時に予見出来
たにもかかわらず契約上の所定労働日数を使用者が故意に著しく少なく設定し
たのであれば、それは労働契約の締結そのものが適正に行われていないと判
断されることもありますので注意が必要です。

更に、「所定労働日に勤務を命ずる効力」と「休日出勤を命ずる効力」にはその
強制力に差異があり、場合によっては働いて貰いたい日に勤務を強制できない
リスクも生じます。

以上を踏まえ、現実的な範囲で所定労働日をご設定頂ければと思います。

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【ケースNo.45】

当社では退職金制度を設けていませんが、これまで20年間、退職した社員に
は全員、社長が恩恵的に決まった額の慰労金を支給してきました。
しかし、昨今の不景気により今月退職予定の社員からこの慰労金を支給しない
と決めたところ、社員がそれはおかしいと抗議してきました。支払う必要はある
のでしょうか?

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退職金制度を設ける場合には、当該退職金制度について1)適用される労働者
の範囲、2)金額の決定、計算、支払い方法、3)支払い時期 を明記しなればな
らないとされています。
このように退職金が退職金規程として具体的に定められているのであれば、労
基法上、賃金として保護されることになるので、会社は必ず支払わなければなり
ません。

一方、ご相談のように制度としては定められていない慰労金の支払いがある場
合ですが、それが

① 長期間にわたって反復継続し、
② 労使双方が異議をとどめず、
③ 特に使用者(当該労働条件について決定権または裁量権を有する者)のそ
れに従うという規範意識に支えられている

という事実が認められるのであれば、これは慣習として労働契約の内容をなす
と判断される可能性があります。

ご相談のように20年もの間、同一の金額の慰労金を全ての退職者に支給して
きた事実があるのであれば、これは退職金制度と遜色のない労使慣行と判断さ
れる可能性が高いでしょう。

一方的に支給停止とするのではなく、会社の業績が芳しくない旨をきちんと説明
し、従業員の理解を得た上で廃止ではなく減額にする等の措置が必要と思われ
ます。

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☆本件についてのお問い合わせは淀川労務協会コンサルティング業務部門ま
でお願いします。
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