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vol.23 「同一事由における懲戒処分の厳罰化」 「危険地区への出張命令に対する拒否」

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2013.4.30                       Since 2011

~ 転ばぬ先の労務管理メルマガ ~

淀川労務協会  “実録”  労務 虎の巻  第23号

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ィス

― 社会保険労務士法人 淀川労務協会 -  です。

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このメールマガジンでは、私どもがこれまで顧問サービスとしてご提供してきた
人事・労務・社会保険等に関する事例や情報の中から、特に皆様に知って頂き
たい事例を毎回2ケース厳選しご紹介させて頂いております。

――――目次―――――――――――――――――――――――――――

【ケースNo.46】 [懲戒処分] 同一事由における懲戒処分の厳罰化
【ケースNo.47】 [出張拒否] 危険地区への出張命令に対する拒否

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【ケースNo.46】

当社では従業員に対し、同一月に提出書類の期日遅延が2度発生した場合に
始末書の提出を求め譴責処分としてきました。
しかし、これでは一向に期日遅延の抑制に繋がらないため、今後は1回目の期
日遅延から譴責処分とし、改善が見られない者に対する懲戒の適用も全体的
に厳しくしようと考えています。何か問題ありませんか?

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懲戒処分には、「平等取扱いの原則」があります。
これは、同一の規定違反についてその程度も同様である場合には、その懲戒も
同一種類、同一程度とされるべきという考えです。

したがって、例えばこれまで懲戒処分の運用がルーズであったにも関わらず、
急に理由もなく特定の労働者にだけ厳格に懲戒処分を下すことには大いに問
題があると考えられます。

とはいえ、提出遅延により事業の正常な運営や職場の秩序維持に現実的な問
題が生じている状況下、過去を理由に未来永劫、厳しい処分が下せないのかと
いうとそうではありません。

例えば、八戸鉱業事件(最高裁 S42.3.2判決)では、従来ではルーズであった
出退勤の管理について、タイムカード制を導入し、各従業員がタイムカードの使
用に習熟するまで1ヶ月の準備期間を設け、タイムカード制の本格的な導入を
行った後に生じた処分について懲戒権の濫用ではないと判示しています。

今回のご相談では、厳罰化の処分の程度が社会通念上妥当であるとして、ま
ず各従業員に提出書類の期日の遵守に関する全体的な指導を行い、その重要
性を伝え、出来れば一定の猶予期間を定め、その後の違反については処分が
厳罰化されることを予め伝えた上で処分の変更を行う必要があるでしょう。

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【ケースNo.47】

アルジェリアでの拘束事件を発端として、治安悪化を理由に中東地区への海外
出張を拒否する社員がいます。異動は人事権の行使として幅広く認められてい
ると認識しているのですが、このようなケースはどう判断すればよいでしょう
か?

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使用者は自社の事業展開上、海外赴任や海外出張の必要性があり、さらに労
働契約上の根拠があるのであれば、原則として従業員に対して海外への出張
を命ずることができます。

但し、就労に伴い、生命・身体に対する重大な危険が存在する場合、労働者は
その危険の存在ゆえに、労働義務の本来的限界として就労義務を負わないとも
考えられています。

この線引きとして参考になるのが、全逓千代田丸事件(最高裁三小 
S43.12.24判決)です。

この事件では日韓間海底ケーブルの故障修理のため、朝鮮海峡に出動を命ぜ
られた電電公社の海底線敷設船の出航につき、労働組合が出航の条件として
護衛等の措置のみでは足らず、危険手当のほか、日当その他の手当の支払い
を要求し、数回にわたる団体交渉を経るも妥協しない状況の中で、会社側が出
航を命じたのに対して、組合役員が出航を25時間余り遅延させたというもの
で、判決では「労働者のその意に反して義務の強制を余儀なくされるものとは断
じがたい」とされました。

設問のケースですが、出張先の情勢等を具体的に検討し、治安の悪化により生
命・身体に対し重大な危険があるのであれば、これを拒否した従業員に制裁を
行ったり、人事評価でマイナスをつけることは難しいと考えるべきでしょう。

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☆本件についてのお問い合わせは淀川労務協会コンサルティング業務部門ま
でお願いします。
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