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vol.42 「健康診断結果の開示範囲」 「復職が絶望的な場合の私傷病休職制度の適用」

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2014.11.28   Since 2011

~ 転ばぬ先の労務管理メルマガ ~

淀川労務協会  “実録”  労務 虎の巻  第42号

毎月1回配信
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Point1.『関西最大級の規模』

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“本当の人事労務問題解決力”を貴社に提供する労務管理のリーディングオフ
ィス

― 社会保険労務士法人 淀川労務協会 -  です。

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このメールマガジンでは、私どもがこれまで顧問サービスとしてご提供してきた
人事・労務・社会保険等に関する事例や情報の中から、特に皆様に知って頂き
たい事例を毎回2ケース厳選しご紹介させて頂いております。

――――目次―――――――――――――――――――――――――――

【ケースNo.84】 [健康診断] 健康診断結果の開示範囲

【ケースNo.85】 [休職制度] 復職が絶望的な場合の私傷病休職制度の適用

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【ケースNo.84】

当社では所属部署を横断して仕事に従事することも多い為、安全配慮の観点
から社員の健康診断の結果を全管理職が把握できるようにしています。この取
扱いは問題ありませんか?

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安衛法104条では、「健康診断の実施の事務に従事した者は、その実施に関し
て知り得た労働者の秘密を漏らしてはならない」とし、事業者が実施する健康診
断の事務に従事した者の守秘義務について定めています。

これに違反した場合には、当該行為をした者に対して、同法119条1項に定める
「6箇月以下の懲役又は50万円以下の罰金」の罰則が適用されることになりま
す。

さらに、この場合には同法122条(いわゆる両罰規定)も適用され、当該行為を
した者を罰するほか、その法人に対しても罰金刑を課すこととしています。

また、行政通達である「健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する
指針」では、「就業上の措置の実施に当たって関係者に健康情報を提供する必
要がある場合には、その健康情報の範囲は、就業上の措置を実施する上で必
要最小限とし、(中略)必要に応じて健康診断の内容を適切に加工した上で提
供する等の措置を講ずる必要がある」としています。

この「関係者」とは「健康診断の実施の事務に従事している者、人事労務部門
の担当者、職場の管理監督者をいい、健康診断の結果について意見を述べる
産業医その他の医師は含まれないこと」(平12.3.1 基発214)としています。

以上を踏まえれば、所属部署を横断して仕事に従事するとはいえ、闇雲にその
開示範囲を拡大することは適切とは言えず、基本的には直属上長および人事
労務担当者にその開示範囲を限定し、一定期間、他部署の上長と連携して専ら
仕事に従事する必要がある場合に限り、その期間に限って当該他部署の上長
にも開示すべきと考えます。

関係者がセンシティブな労働者情報の重要性を認識し、各事業所内のそれぞ
れの事情を踏まえた上で、健康情報の処理にかかわるルールを策定するように
してください。

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【ケースNo.85】

社員がプライベートで交通事故に遭い重傷を負いました。当社は最長1年間の
私傷病休職制度を設けていますが、主治医によると1年での職場復帰は絶望的
とのことです。この場合、最初から休職を認めずに当社の就業規則の退職事由
である「正常な労務の提供が困難」を適用しての退職、もしくは普通解雇を行っ
ても良いでしょうか?

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私傷病休職制度の主旨は、私的な理由により正常な労務の提供が困難になっ
たとしても一定期間退職を猶予し労働者を保護するという点にあります。

裁判例においても、「この期間中の従業員の労働契約関係を維持しながら、労
務への従事を免除するものであり、業務外の傷病により労務提供できない従業
員に対して6箇月にわたり退職を猶予してその間傷病の回復を待つことによっ
て、労働者を退職から保護する制度である」と判示されています。(北産機工事
件 札幌地裁H11.9.21)

休職制度を利用しても、その休職期間中に傷病が回復する可能性が全くないよ
うな場合には、そもそも休職制度を適用する前提を欠きますから、休職制度を
適用せずに退職もしくは普通解雇も許容されると考えられます。

しかし、休職期間の利用により傷病が回復する可能性が少しでもある場合に
は、解雇を猶予してまずは休職を適用すべきであり、休職制度を適用しないま
まなされた解雇は、違法・無効と判断される可能性が高いものと思われます。

当然ながらこの回復可能性は医師の判断を仰ぐべきで、主治医の診断に疑義
があるのであれば会社指定の医師による再診断も検討し、慎重に判断すべきも
のと考えます。

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☆本件についてのお問い合わせは淀川労務協会コンサルティング業務部門ま
でお願いします。
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