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(blog)「検討中の次期労働基準法改正の行方に要注目」

業務部の下村です。

 3月になり、日によっては春らしい陽気も感じられ、冬の終わりが近づいてきました。
 皆様いかがお過ごしでしょうか。

 平成27年3月2日、労働政策審議会から厚生労働大臣に対し「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」の答申が行われ、厚生労働省はこの答申を踏まえて法律案を作成し、今通常国会への提出の準備を進めることを公表しました。
 法律案要綱のポイントは以下の通りです。
 
1.中小企業における月60時間超の時間外労働への割増賃金率の適用猶予廃止
・ 月60時間を超える時間外労働に関する割増賃金率(50%超)について、中小企業への猶予措置を廃止する。(平成31年4月1日施行)

2.健康確保のために時間外労働に対する指導の強化
・ 時間外労働に関する行政官庁の助言指導に当たり、「労働者の健康が確保されるよう特に配慮しなければならない」旨を規定する。

3.年次有給休暇の取得促進
・ 使用者は、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し、そのうちの5日について、毎年、時季を指定して与えなければならないこととする。ただし、労働者の時季指定や計画的付与により取得された年次有給休暇の日数分については時季の指定は要しないこととする。

4.フレックスタイム制の見直し
・ フレックスタイム制の「清算期間」の上限を1か月から3か月に延長する。併せて、1か月当たりの労働時間が過重にならないよう、1週平均50時間を超える労働時間については、当該月における割増賃金の支払い対象とする。

5.企画業務型裁量労働制の見直し
・ 企画業務型裁量労働制の対象業務に「事業運営に関する事項について企画、立案調査及び分析を行い、その成果を活用して裁量的にPDCAを回す業務」と「課題解決型提案営業」とを追加するとともに、対象者の健康・福祉確保措置の充実等の見直しを行う。

6.特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)の創設
・ 職務の範囲が明確で一定の年収要件(少なくとも1,000万円以上)を満たす労働者が、高度な専門的知識を必要とする等の業務に従事する場合に、健康確保措置等を講じること、本人の同意や委員会の決議などを要件として、労働時間、休日、深夜の割増賃金等の規定を適用除外とする。

・ 制度の対象者について、在社時間等が一定時間を超える場合には、事業主は、その労働者に対し、必ず医師による面接指導を実施しなければならないこととする(労働安全衛生法の改正)。

7.企業単位での労使の自主的な取組の促進
・ 企業単位での労働時間等の設定改善に関する労使の取組を促進するため、企業全体を通じて設置する労働時間等設定改善企業委員会の決議をもって、年次有給休暇の計画的付与等に関する労使協定に代えることができることとする(労働時間等の設定の改善に関する特別措置法の改正)。

 ※ 施行期日:1について平成31年4月1日、他は平成28年4月1日

 労働関連法の本丸である、労働基準法の改正は6年ぶりになります。
特に中小企業においては、上記1の「月60時間超の時間外労働への割増賃金率の適用猶予廃止」や3「年次有給休暇の取得促進」、4「フレックスタイム制の見直し」について影響があると予想されます。
今後の法案の行方について要注目です。