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vol.51 「長期におよぶ労働慣行の変更の可否」 「採用時の申告と実際の能力の差による解雇」

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2015.8.17           Since 2011

~ 転ばぬ先の労務管理メルマガ ~

淀川労務協会  “実録”  労務 虎の巻  第51号

毎月1回配信
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“本当の人事労務問題解決力”を貴社に提供する労務管理のリーディングオフ
ィス

― 社会保険労務士法人 淀川労務協会 -  です。

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このメールマガジンでは、私どもがこれまで顧問サービスとしてご提供してきた
人事・労務・社会保険等に関する事例や情報の中から、特に皆様に知って頂き
たい事例を毎回2ケース厳選しご紹介させて頂いております。

――――目次―――――――――――――――――――――――――――

【ケースNo.102】 [労働慣行] 長期におよぶ労働慣行の変更の可否
【ケースNo.103】 [中途採用] 採用時の申告と実際の能力の差による解雇

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【ケースNo.102】

当社の就業規則では時差出勤を認めていませんが、業務に支障がない場合に
限り事前に申告することによって始業前後30分の時差出勤を長期間、慣習的
に認めてきました。
しかしながら、この度、社長が交代することになり、新社長の「朝は皆が揃って
業務を開始すべきだと」の考えから、慣習的な時差出勤制度を廃止することに
なりました。
これに対し、従業員から権利侵害だと多大な反発が出ています。
会社側の考えでこのまま押し切ってもよいものでしょうか?

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まず、労使慣行が法的効力をもって成立していると認められる為には以下の条
件をどの程度満たすかを考える必要があります。(商大八戸ノ里ドライビングス
クール事件)

1)同種の行為又は事実が一定の範囲において長期間反復継続して行なわれ
ていたこと
2)労使双方が明示的にこれによることを排除・排斥していないこと
3)当該慣行が労使双方(使用者側においては一定の規範意識を有する者に限
られる)の規範意識によって支えられていること

更に、3)の規範意識の認定に関しては、「労働協約や就業規則にまったく規定
がなく、かつそれらの趣旨に反しない慣行については、規範意識は比較的容易
に認めてよいとするが、労働協約や就業規則に規定があり、かつそれらの趣旨
に反する慣行については、(a)労働協約や就業規則がまったく形骸化している場
合であって、(b)労働協約締結権者や就業規則制定権者が規範意識をもつよう
な例外的な場合に限られる。」(東京中央郵便局事件)とされています。

以上を踏まえて御社のケースを考えると(継続期間、時間的間隔、範囲、人数、
回数・頻度、定着の度合い等も勘案)、職場のチームワーク醸成の為に始業時
間を統一したいとする新社長のお気持ちも肯定されるべきものですが、どうやら
労働者側の言い分にも相応の理はありそうです。

労使で良く話し合って、「これまでのように安易に時差出勤を認める訳にはいか
ないが、やむを得ない理由と判断した場合に限り一部認める」といった、双方譲
歩した対応も必要なのではないでしょうか。

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【ケースNo.103】

高度専門職(上場準備担当)として正社員を新規採用しましたが、実際に業務を
させてみたところ専門的知識や人脈も、面接時に本人が申告していたレベルに
遥かに満たないことがわかりました。能力不足であり、虚偽申告であると考えて
います。
試用期間満了で解雇したいのですが、問題ないでしょうか?

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以前と比べて人材の流動化が進む中、近年、顕著な能力不足による解雇の問
題が増加しています。しかし、採用のタイミングで求められる能力・技能・実績を
客観性がある判断基準により明確に示し、それが達成出来なかった場合の措
置を労使で合意できていない限り解雇は困難であるのが実情です。

例えば、営業開発部長として採用した基幹社員が、採用時に義務付けた営業
社員10名の採用達成ができなかったこと、能力が低かったこと等を理由として
行った解雇が無効と判断された事案(コアズ事件)では、「当該業務がそこまで
重要な位置付けであるならば、雇用契約締結の段階でそれなりに書面上の合
意が交わされてしかるべきであるところ、そのような書面が存在しない」「人事評
価がどのような基準に基づいて行われているのか…[原告]にフィードバックされ
ていたのか、されていたとして、どのような形でされていたのかについても証拠
上何ら明らかではない」と指摘しています。

例えば、「3次元CADが使えることが条件として採用された者が、実際は明らか
に使えるレベルに達していない」という明確な条件未達であれば解雇は比較的
容易でしょうが、定性的な基準を根拠とした解雇はトラブルに発展しやすい為、
より具体的で詳細な基準を作成し、出来れば書面で予め明確に合意しておくこ
とが望ましいでしょう。

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☆本件についてのお問い合わせは淀川労務協会コンサルティング業務部門ま
でお願いします。
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