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(blog)「最近注目される同一労働同一賃金問題で気になる判例」

業務部の下村です。

 やっと真夏の暑さも過ぎ、すごしやすくなってきました。
 皆様いかがお過ごしでしょうか。

 最近、ニュース等様々な媒体で「同一労働同一賃金」について取り上げられてきています。政府もこの問題について真剣に検討していく模様です。

 その状況の中、最近の判例で経営上特に気にしておいた方がいいものをご紹介します。

①ハマキョウレックス事件大阪高裁判決(H28.7.26)
 同じ業務内容なのに正社員と契約社員で賃金や手当が異なるのは違法として有期契約の運転手が格差の是正を求めた訴訟。判決は、正社員に支給される手当のうち通勤手当や無事故手当などの手当は契約社員にも支払われるべきとし格差は不合理で労働契約法違反とした。その一方、賃金格差は契約社員に正社員のような転勤や出向がないことなどから是正の必要性はないとした。

②長澤運輸事件東京地裁判決(H28.5.13)
 定年退職後に再雇用された嘱託社員の運転手が、正社員との賃金格差の是正を求めた訴訟。定年を迎えたのち、1年契約の嘱託社員として再雇用され、仕事の内容や責任が変わらないのに年収が定年前より2~3割下がった事例。判決は「業務内容が同じなのに賃金が異なるのは不合理」として正社員との賃金の差額を支払うよう会社に命じた。
 「定年前と同じ立場で同じ仕事をさせながら、給与水準を下げてコスト圧縮の手段にするのは正当でない」と指摘し、再雇用者の賃金を下げる会社の規定は、労働契約法違反と判断した。
 

 上記の判例が全てのケースに適合するわけではりませんが、やはりこのような判例が出た以上、a.仕事の内容や責任について差を設けておく b. aの差があっても、通勤手当等趣旨的に仕事の差で支給を相違させるのに合理的に説明できにくいものは格差を是正することを念頭に対応を検討していく必要があると考えます。